健康づくりウォッチ
2022年3月25日
スロートレーニングのススメ
筋肉の量は加齢や運動習慣の影響で減少しますが、適切なトレーニングで筋力の衰えを防止することができます。スポーツジムなどの専用施設だけでなく、ご自宅でも気軽に取りくめるトレーニングを紹介します。
スロートレーニングの動作とポイント
太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を鍛えるニーエクステンションを例にスロートレーニング(筋発揮張力維持スロー法)の動作を確認しましょう。スロートレーニングは鍛える筋肉に力を入れたままゆっくり、丁寧に動作するのが特徴です。
私の研究では1回に7秒かけて行います。膝を伸ばした姿勢からスタートし、3秒かけて下ろし、3秒かけて持ち上げ、膝を伸ばした状態で1秒キープします。なお、膝を伸ばした姿勢からはじめるのは、力が抜けないようにするためです。最大筋力の50%程度の軽めの負荷でも十分な効果が期待できます。
スロートレーニングは、プッシュアップやスクワットといった自分の体重を負荷として利用するトレーニングに応用できます。こうすることで自宅でも気軽にトレーニングができます。
トレーニング中、鍛えている筋肉の力が抜けないように、一定のスピードで行うこと、関節を完全に伸ばさないこと、動作の切り返し(上がりはじめと下ろしはじめ)で特に丁寧に行うことに注意します。また、トレーニング中に呼吸が止まらないように気をつけます。
10回×3セット、週2~3回行うことで筋肉量が増え、筋力が向上します。3か月くらい頑張ってみましょう!
※PDF版はこちら
スロートレーニングについては以下でもご紹介しています。
健康づくりウォッチ「どこでもできる手軽な筋トレ法~スロートレーニング~」
健康づくりウォッチ「スロートレーニング:下肢や体幹の筋トレ」
著者
渡邊 裕也 Watanabe Yuya
公益財団法人 明治安田厚生事業団
体力医学研究所 研究員
専門分野 トレーニング科学、応用健康科学
主な研究テーマ 低負荷レジスタンストレーニング、筋発揮張力維持スロー法、サルコペニア、フレイル、筋輝度
渡邊 裕也 Watanabe Yuya
公益財団法人 明治安田厚生事業団
体力医学研究所 研究員
専門分野 トレーニング科学、応用健康科学
主な研究テーマ 低負荷レジスタンストレーニング、筋発揮張力維持スロー法、サルコペニア、フレイル、筋輝度