健康づくりウォッチ
2020年7月1日
あなたにとって食事の「楽しみ」とは?
生きていくうえで欠かせない「食事」にはたくさんの楽しみが詰まっています。
食事の楽しみ方は千差万別!
地元の新鮮な食材で料理をしたり、各地、各国の料理を味わったり、ときには屋外で自然を満喫しながら雰囲気を楽しんだり...。食事には、私たちが生きるために必要な栄養素を補うという重要な役割だけではなく、生活を豊かにしてくれるたくさんの「楽しみ」が詰まっています。
運動して汗を流したあとに食べる食事は格別ですし、食を通じて日本文化の魅力や食文化を再発見することも楽しみの一つです。適量のおいしいお酒とのマリアージュを楽しんでいる方も多いでしょう。
このように食事にはたくさんの「楽しみ」がありますが、家族や仲間と一緒に食卓を囲み、会話をしながら一緒に食事をする時間に楽しみを感じている方も多いのではないでしょうか。
誰かと一緒に楽しく食事をすると良いことがたくさん!
ひとりで食事をする「孤食」の人と比べて、誰かと一緒に食事をする人は、食事バランスが良い傾向であることが国内の調査で報告されています(図)1)。海外の研究でも、家族と食事をする回数が多い人ほど、野菜や果物の摂取量が多く、家族間のつながりやコミュニケーションが良好になることが示されています2)。
しかし、最近は、核家族化やライフスタイルの多様化によって、家族や仲間が集まって食事をする機会が少なくなってきているのが実情です。一方で、地域では食卓を囲むサロンや子ども食堂など、誰かと一緒に食事をする機会を提供する取り組みも増えています。
誰かと会話をしながら、ゆっくりと食事をする、そんな機会を積極的につくってみてはいかがでしょうか。
こんな時代ですから、オンラインでビデオ通話をしながら食事をする『オンライン食事会』なども食事を楽しむひとつの手段かもしれません。身近な食事が、仲間や地域のつながりを深め、「おいしかったね」「楽しいね」「明日は何をつくろうか」そんな会話が増えていくことを願ってやみません。
1)農林水産省, 食育に関する意識調査, 2017
2) Shannon M. Robson., Journal of Nutrition Education and Behavior, 2019
2) Shannon M. Robson., Journal of Nutrition Education and Behavior, 2019
あなたにとって食事の「楽しみ」とは?
著者
吉葉 かおり Kaori Yoshiba (管理栄養士)
体力医学研究所 研究技術員
専門分野 公衆栄養学、食生態学
吉葉 かおり Kaori Yoshiba (管理栄養士)
体力医学研究所 研究技術員
専門分野 公衆栄養学、食生態学