研究の紹介
2014年11月7日
運動で睡眠を良好に保つ
概要
運動は良好な睡眠を維持する上で有効な手段として関心が高まっていますが、これを大規模な疫学研究によって確認した報告は極わずかです。本研究では、約6千人を追跡調査し、運動が良好な睡眠の維持に有効か検証しました。平均で約3年間追跡した結果、週1回以上の運動実施者は、非実施者と比べ、将来的に「睡眠の質が不良になるリスク」や「睡眠時間が6時間未満になるリスク」が低いことがわかりました。この運動による効能は、歩行程度の低強度運動から、歩行とジョギングの組合せ(中強度)、ジョギング(高強度)といった幅広い強度の運動において得られることが分かりました。また、運動は睡眠時間より睡眠の質に対してより影響があることが示唆されました。
著者のコメント
良好な睡眠の維持という観点からは、取り組みやすい運動・継続しやすい運動を行うことが推奨されます。現在、運動をしていない方は、いつもより少し多く歩くことから始めてはいかがでしょうか。著者
明治安田厚生事業団 体力医学研究所 角田 憲治 研究員
出典
体力研究112号(2014年)
明治安田厚生事業団 体力医学研究所 角田 憲治 研究員
出典
体力研究112号(2014年)