研究所レポート
2024年11月27日
第10回国際身体活動公衆衛生会議で発表
第10回国際身体活動公衆衛生会議で、北濃研究員と藤井研究員が研究成果を発表しました。
国際身体活動公衆衛生会議は2年に1度開催される大規模な国際会議で、人々のライフコースにおける身体活動の促進を目標としています。身体活動促進の取り組みには多分野の連携が必要であることから、研究者だけでなく、WHO(世界保健機関)関係者など、様々なステークホルダーが参加しました。
学会名
第10回国際身体活動公衆衛生会議
(10th International Society for Physical Activity and Health (ISPAH) Congress)
日程
2024年10月28日~31日
開催地
フランス・パリ
Gender differences in the longitudinal associations of 24-hour movement behaviors with psychological distress in workers
(勤労者における24時間の行動と心理的ストレスの縦断的関連性における性差)
私たちの1日は座っている時間(座位行動)、身体を動かしている時間(身体活動)、睡眠時間で構成されています。これまでの研究はこのいずれか1つ(2つ)の行動にのみ着目しており、健康づくりにおいて1日の行動時間をどのように配分するとよいのかは、よくわかっていません。今回の研究では、勤労者における24時間の行動と、心理的ストレスの関連性とその性差を検討しました。その結果、男女ともに座位行動が多いことが心理的ストレスの高さと関連していましたが、男性では睡眠、女性では中高強度身体活動(通常速度の歩行や運動)の時間が多いことが心理的ストレスの低さと関連していました。今後は、24時間の行動と身体的健康や労働生産性との関連性についても検討を続けていく予定です。
The intention-behaviour gap in muscle-strengthening exercise by socio-demographic status among Japanese adults
(日本人成人における社会人口統計的地位別に見た筋力トレーニングの意図と行動のギャップ)
本研究では、2016年から2022年のSSFスポーツライフ・データ(のべ12,000名分)を用いて、日本人成人における筋力トレーニング(筋トレ)に対する意欲と、実際の実施状況との関係性を検討しました。その結果、筋トレに取り組むつもりはあるが実施できていない人の割合は63.3%と高く、この傾向は特に中年層(68.1%)や勤労者(66.0%)で顕著であることが分かりました。今後は勤労世代を対象とし、筋トレ実施率向上のための戦略開発に関する研究を進めていく予定です。
国際身体活動公衆衛生会議は2年に1度開催される大規模な国際会議で、人々のライフコースにおける身体活動の促進を目標としています。身体活動促進の取り組みには多分野の連携が必要であることから、研究者だけでなく、WHO(世界保健機関)関係者など、様々なステークホルダーが参加しました。
学会情報
学会名
第10回国際身体活動公衆衛生会議
(10th International Society for Physical Activity and Health (ISPAH) Congress)
日程
2024年10月28日~31日
開催地
フランス・パリ
ポスター発表
Gender differences in the longitudinal associations of 24-hour movement behaviors with psychological distress in workers
(勤労者における24時間の行動と心理的ストレスの縦断的関連性における性差)Naruki Kitano, Yuya Fujii, Ryoko Kawakami, Aya Wada, Yuko Kai, Takashi Arao
私たちの1日は座っている時間(座位行動)、身体を動かしている時間(身体活動)、睡眠時間で構成されています。これまでの研究はこのいずれか1つ(2つ)の行動にのみ着目しており、健康づくりにおいて1日の行動時間をどのように配分するとよいのかは、よくわかっていません。今回の研究では、勤労者における24時間の行動と、心理的ストレスの関連性とその性差を検討しました。その結果、男女ともに座位行動が多いことが心理的ストレスの高さと関連していましたが、男性では睡眠、女性では中高強度身体活動(通常速度の歩行や運動)の時間が多いことが心理的ストレスの低さと関連していました。今後は、24時間の行動と身体的健康や労働生産性との関連性についても検討を続けていく予定です。
The intention-behaviour gap in muscle-strengthening exercise by socio-demographic status among Japanese adults
(日本人成人における社会人口統計的地位別に見た筋力トレーニングの意図と行動のギャップ)Yuya Fujii, Naruki Kitano, Ryoko Kawakami, Yuko Kai, Takashi Arao
本研究では、2016年から2022年のSSFスポーツライフ・データ(のべ12,000名分)を用いて、日本人成人における筋力トレーニング(筋トレ)に対する意欲と、実際の実施状況との関係性を検討しました。その結果、筋トレに取り組むつもりはあるが実施できていない人の割合は63.3%と高く、この傾向は特に中年層(68.1%)や勤労者(66.0%)で顕著であることが分かりました。今後は勤労世代を対象とし、筋トレ実施率向上のための戦略開発に関する研究を進めていく予定です。