研究所レポート
2020年1月15日
「International Journal of Environmental Research and Public Health」に掲載
神藤研究員らの「オフィス改装と座りすぎ」に関する論文が採択されました。
掲載誌情報
掲載誌
International Journal of Environmental Research and Public Health
掲載号
2020;17(1):236
論文タイトル
Impact of activity-based working and height-adjustable desks on physical activity, sedentary behavior, and space utilization among office workers: A natural experiment.
著者
Jindo T, Kai Y, Kitano N, Wakaba K, Makishima M, Takeda K, Iida M, Igarashi K, Arao T
掲載ホームページ
https://www.mdpi.com/1660-4601/17/1/236/htm
概要
オフィスワーカーは、一日の大半を職場で過ごすことから「座りすぎ」の健康影響が懸念されています。しかし、座りすぎ解消に向けた方策は十分に検討されていません。そこで本研究では、オフィス環境からのアプローチに着目し、実際のオフィス改装に伴う座りすぎを中心とした行動の変化を調べました。
改装では、Activity-Based Working(ABW)と呼ばれる「従業員がその時の仕事内容に適した場所を選択して働く」という考え方のもと、上下昇降デスクの全面導入や共用席の増設、レイアウトの大幅な改変がなされました。改装の結果、活動量計で評価した座位時間の約40分/日の減少が確認され、立ったり歩いたりという低強度の身体活動が増加していました。これに加え、オフィス内の定点カメラによる動画撮影とAIによる画像解析を実施し、改装後のオフィスにおける活用スペース(入口や窓際に設置された共用席、回遊型の通路など)を特定しました。これらの知見は、座りすぎ解消や身体活動促進に向けたオフィス環境づくりに役立つことが期待されます。