研究所レポート
2018年7月24日
第23回ヨーロッパスポーツ科学学会で発表
豊かな環境による身体活動量の増加が骨格筋に及ぼす影響について、発表しました。
学会情報
学会名
第23回ヨーロッパスポーツ科学学会(23rd annual congress of the European College of Sport Science)
日程
2018年7月4日~7日
開催地
アイルランド・ダブリン
口頭発表
発表者
須藤みず紀、永松俊哉、安藤創一
タイトル
An enriched environment increased locomotor activity and induces skeletal muscle hypertrophy in rats.
概要
運動は、身体に有益な効果をもたらすことが知られています。しかし、自ら運動を実施することはハードルが高く、継続しにくいのが現状です。生活活動のなかで自発的な運動を促す環境では、運動を継続することができるでしょうか?また、運動を続けることで骨格筋へはどのような影響があるのでしょうか?
我々は、自発的な運動を促す環境(豊かな環境)において、ラットを長期間飼育し、身体活動量と骨格筋の変化を調べました。その結果、通常環境と比較して、豊かな環境における身体活動量は増加し、それに伴い骨格筋の肥大がみられました。
本実験環境における骨格筋の肥大が、自発的な運動における「どのような動き」によって誘発されたかは明らかではありません。ヒトは加齢により骨格筋が萎縮します。筋の萎縮は身体活動量の低下を招き、更なる筋萎縮を加速させることが懸念されます。この負のスパイラルを断ち切るためにも、日頃からの身体活動がポイントとなることでしょう。